トラックやトレーラでの荷崩れは、ドライバーの皆さんにとって非常に怖いことですよね。

荷崩れはどうして起こってしまうのでしょうか?

一緒に確認していきましょう。

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平成15年10月より分割可能な貨物(いわゆるバラ積み)の輸送に関して、特殊車両通行許可の許可限度重量の引き上げと基準緩和の認定が受けられるようになりました。

それを背景に、従来以上に安全輸送の徹底を図り、交通事故や労働災害の防止とお客様の荷物の安全を考え、全日本トラック協会は様々な活動を行っています。

荷物自体の安全も勿論ですが、なによりドライバーのかたやその周囲の人々にとっても大変な事故に繋がりかねません。

トラック運送事業に従事されているトラックドライバーの皆さんは、事故の未然防止と安全輸送を心がけましょう。

荷崩れはなぜ起きるのか

トラック(以下、トレ−ラを含む)の走行は、“地震の連続発生”のようなものトラックに積み込まれた荷物は、トラックが走り出すと連続地震の始まりであると考えるのです。

トラックの積荷に加わるそれぞれの振動・衝撃を“地震の震度”に例えてみましょう。

トラックが出発します。

前後左右の安全を確認し、静かにアクセルを踏み込みます。

それでも積荷の立場からみると、“震度2の軽震”にあったようなものであり、これが乱暴に急発進した場合は、“震度7の激震”におそわれたことになるのです。

トラックが走り出すと、積荷は絶えず大小の地震に見舞われることになります。

舗装の良い道路であれば“震度2の軽震”程度の上下動です。

道路工事中の段差、橋と両岸の土床との継ぎ目、マンホールのふたの乗り越え等の道路の凹凸は、積荷には“震度4の中震〜震度7の激震”となって上下方向にゆさぶられます。

次に、左から右にカーブしているS字型の長い下り坂についてです。

カーブはきついが見通しは良いのでついスピードが出てしまいます。

たとえば、曲線半径100mの左に曲がるカーブを速度50km/h で走った場合、積荷は右側方向に引張られる力(遠心力)を受け、その力の強さは“震度5の強震”に相当します。

また、同じ100mのカーブを速度60km/h で走った場合に積荷に加わる遠心力は、“震度6の烈震”に相当するのです。

市街地に入って、信号待ちで停車している場合についてです。

通常のブレーキ動作であれば“震度2の軽震”程度です。

少しぼんやりとしてブレーキを踏む時期がおくれると、“震度4の中震”となります。

そして、曲り角、駐車車両の陰から子どもや自転車の飛出しで“危ないっ!”と、急ブレーキを踏んだ時に積荷の受ける衝撃は、“震度7の激震”以上であり、積荷は車の前方に強く押し出されます。

以上述べたように、積荷の身になると、トラックの走行中には大小の地震が連続して押し寄せてくるのと同じ状況に置かれているのです。

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地震とトラック走行中の振動・衝撃との違い

地震と走行中の振動・衝撃とを同一視することは難しく、事実、両者の違いをあげると、振動の周期と振動の方向性の二点で異なっています。

トラックの走行中に発生する振動・衝撃の方向は、路面の凹凸からくる上下動と、加速・減速・ブレーキによる前後動、それにカーブ走行時の遠心力による左右動と、これらがすべて重複して積荷に加わってきます。

とくに、走行中の上下方向の振動は、積荷とトラックの床面の間や、積荷どうしの滑りに対する抵抗力を低下させるので、走行中の積荷は静止時にくらべて非常に荷崩れし易くなります。

積荷の荷崩れ防止は、地震時の家具類の転倒防止と共通

一般的に、いつどのくらいの大きさの地震が発生するのかを予知することは、非常にむずかしいです。

しかし、トラックの積荷の立場で考えてみれば、走行中に連続して地震に遭遇することは、明白な事実であり、その大きさも予測できています。

したがって、走行中は必ず大小の地震に遭遇するのであるから、それによって生じるであろう荷崩れを防止する対策は絶対に必要なのです。

一度トラック内で荷崩れが起こってしまうと、そのまま荷物がどんどん崩れてしまう恐れがあります。

それによって、運転席などにいるトラックドライバーである皆さんの方へ荷物が向かってくる危険性があります。

道路状況をよく確認し、慎重に走行しましょう。

引用参考 改訂版 防災手帳~災害に備えて~