皆さんはGマークをご存知でしょうか?

運送事業所が、全日本トラック協会に安全・安心であると認定されることにより付与されるマークのことです。

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国土交通省が推進するGマーク認定制度

「安全性優良事業所」は全日本トラック協会が認定する安全・安心な運送事業所です。

平成26年12月末現在、全国で21,125事業所(全事業所の25.3%)のトラックがGマークを付けて走っています。

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安全性優良事業所とは

公益社団法人全日本トラック協会(全国貨物自動車運送適正化事業実施機関)では、国土交通省の指導の下、利用者がより安全性の高いトラック運送事業者を選びやすくするために、学識経験者、荷主団体、消費者団体等から構成される安全性評価委員会において、事業者の安全性を評価し、認定し、公表する「安全性優良事業所」(G マーク)認定制度を平成 15 年 7 月からスタートさせました。

平成 26 年 12 月末現在、全国で 21,125 事業所(全事業所の 25.3%)が安全性優良事業所に認定され、全事業用トラックの 40.4% のトラックが G マークを付けて走っています。

3 テーマ 38 項目の厳しい評価項目

1.「安全性に対する法令の遵守状況」

適正化指導員による事業所の巡回指導結果、運輸安全マネジメントの取組状況を評価

2.「事故や違反の状況」

事故や行政処分の状況を評価

3.「安全性に対する取組の積極性」

安全対策会議の実施、運転者への教育などの取組を評価

上記 3 つのテーマに、計 38 の評価項目が設けられています。

100 点満点中 80 点以上の評価など全ての認定要件をクリアした事業所だけが「安全性優良事業所」として認定されます。

また、認定された後も 2 ~ 4 年ごとに更新審査があるため、認定事業所は安全性を維持し続ける必要があります。

申請について

申請は会社単位ではなく、事業所単位です。

都道府県トラック協会(地方貨物自動車運送適正化事業実施機関)で申請書類等の受付を行っています。

評価結果の活用で更なる安全向上へ

審査を行った全ての事業所に対して、評価する38項目の各項目の評価結果を通知します。これにより事業所の各項目の状況が確認できますので、今後重点を置く項目など更なる安全への取り組みを行う上で活用することができます。

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認定事業所数の推移

運送事業所の 4 分の 1 以上が認定されています。

「安全性優良事業所認定制度」は産業界も注目しています。

安全運送に関する荷主としての行動指針(抜粋)

一般社団法人日本経済団体連合会(平成 15 年 10 月 21 日策定)

1 法令を遵守し、運送事業者に対して、過積載や高さ制限違反等の法令違反となるような要求はしない。

2 運送事業者の選定にあたっては、ISO9001基準や安全性優良事業所認定制度などの客観的な基準を積極的に活用する。

3 法令違反を繰り返す運送事業者に対しては、取引の停止などを含め、毅然とした態度で臨む。

4 運送事業者との協力のもと、安全運送に関する定期的な協議・会合の実施、安全パンフレットの配布など安全運送の確保と啓蒙活動に努める。

参考  総合物流施策大綱(2013 ~ 2017)(抜粋)(平成 25 年 6 月 25 日閣議決定)

今後の物流施策の方向性と取組

(1)産業活動と国民生活を支える効率的な物流の実現に向けた取組【荷主・物流事業者の連携による物流の効率化と事業の構造改善】

利用者の皆様にとって、大切な荷物を安全に届けてもらいたいという思いは同じでしょうが、荷物を運んでもらう運送事業者の安全への取り組みというのは、なかなか目に見えて分からないのではないでしょうか。

運送を依頼される際には、安全に対する一定の基準をクリアしたGマークの安全性優良事業所をご利用下さい。

Gマーク取得事業所は、未取得事業所に比べて、事故の割合が半分以下になっていることもポイントのひとつですね。

「安全性優良事業所」の認定事業所を知るには?

安全性優良事業所(G マーク事業所)は、全日本トラック協会のホームページにて、事業所名、住所、電話番号を公表しています。

また、平成 27 年からは、希望する認定事業所のホームページへのリンク及び主な輸送品目を掲載しています。

安全性優良事業所トップページ

http://www.jta.or.jp/gmark/gmark.html

安全性優良事業所(Gマーク事業所)都道府県別一覧表

http://www.jta.or.jp/tekiseika/teki_list/gmark/index.html

細かい認定条件ですが、Gマークはより良い運送業界への発展のためにも欠かせません。

トラックドライバーの方を含め全体でGマーク取得、あるいは継続を目指していきましょう。

引用参考 全日本トラック協会