7月19日

気象庁は 関東甲信と東海、近畿、中国地方に四国も「梅雨明けしたと見られる」と

〝梅雨明け宣言” を発表しました。

さあ 夏本番へスタートですね!

しかし

その真夏を前にした先週1週間のうちに

総務省消防庁によりますと 全国で熱中症で病院に搬送された人は7680人で、前の週から3000人余り増加したそうです。

都道府県別では東京が627人と最も多く、次いで埼玉が488人、大阪が453人、北海道が439人。

症状の程度は、死亡が6人、入院が必要な重症から中等症が2759人、軽症が4816人。

年齢別では、65歳以上が3803人と半数近くを占めたほか、18歳以上65歳未満が2649人、

新生児や乳幼児を含む18歳未満が1228人ということでした。

また

例年この時期から 車内に残された小さなお子さんが熱中症で亡くなる事件は後を絶ちませんが

13日には 埼玉県の障害者施設で利用者の19歳の男性が車内に約6時間半もの間、

職員同士の連携不足から 車から降ろし忘れ放置され、熱中症の疑いで死亡してしまう 悲しい事故も起きてしまいました。

こうした事故や熱中症の患者さんの増加に伴い、

熱中症への注意関心は 年々高まり

幅広い世代で その対策にも気を配るようになってきたと思われます。

しかし 夏には 注意しなければならない症状が他にもあります。

あまり知られていませんが 「かくれ脱水」という症状です。

この「かくれ脱水」は屋内や車内で起こりやすいと言われていますので

ドライバーの方は 特に注意が必要です。

「かくれ脱水」とは?

脱水症は進行するまで、これといった症状が出にくく

脱水症の一歩手前にもかかわらず 本人も周囲の人たちもそれに気が付かないために

効果的な対策が取れていない状態を「かくれ脱水」と言うそうです。

実は「かくれ脱水」になっているのに、今まではそれが気づかないまま、自覚症状がないままに放っておかれることが多く

お医者様にかかる脱水症の患者さんは、

すでに発症してから数日経っている中度以上の症状で、

命の危険をともなうものがほとんどとなっていました。

そもそも 脱水症 とは。。。

脱水症とは単なる 身体の水分不足ではありません。

人間にとって生命の維持に必要不可欠な体液が不足した状態を「脱水症」と言います。

体液が失われた状態とは

水分だけではなく、電解質(=塩分→水に溶けると電解質になる)も同時に失われた状態のことを指し

「脱〝塩”水症」の方が近いともいわれています。

一般的な成人は何もしなくても無意識のうちに、

一日におよそ1,500~2,500mlの水分を失っていると言われており

激しい運動や気温の上昇などで失われる体液が増え 摂取する水分量が少ない場合などのバランスが崩れると

脱水症になりやすくなります。

水分の喪失→血液の不足/血流の低下⇒集中力の低下、食欲不振

電解質の喪失→骨や筋肉から電解質が喪失⇒しびれ、脱力、足のつり

といったトラブルが生じます。

脱水症は、炎天下の野外で激しい運動や労働をしたときだけに起こるものではありません。

脱水症はさまざまな状況で起こり、

その前触れとなる「かくれ脱水」はいつでもどこでも起こります。

なかでも注意したいのは、

①屋内

  ⇒ 風通しが悪い気密性の高い集合住宅では、汗が蒸発しにくく、体温が下がりにくいため リスクが上がる

②夜間

  ⇒ 暑い季節のコンクリート製の住宅では、昼間にコンクリートにこもった熱が夜間に放熱されるため、気温が上がりやすくなる

③運転中

  ⇒ トイレに行く回数を減らすために水分を制限しがちになる。窓を閉め切ると風通しが悪くなって汗が蒸発しにくいため、体温も上がりやすくなる

という3つの状況です。

熱中症を伴う重たい脱水症は、梅雨のおわりにかけて増えてくる傾向があります。

これからの季節 運転中も そうでない日常も

この「かくれ脱水」を早期に見つけ、脱水症を起こさないことが大切ですね。

引用参考:かくれ脱水