大きなトラックを運転するには、何よりも安全に行動することが原則です。

トラックドライバーになるために、基本的な心得を学びましょう。

あるいは既にトラックドライバーとして活躍されている方は、一緒に確認してみましょう。

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物流を支えるプロドライバー

物流の主役が事業用トラックであ物流を支えるプロドライバーるということは、物流を支えているのは、事業用トラックを日々運転しているプロドライバーだといえます。

円滑な物流が日本経済の大きな基盤になっていることを考えれば、それを担っているプロドライバーは、まさに、現在の日本経済を背後から支えている存在だといえるでしょう。

この点を認識し、プロドライバーとしての誇りを持つとともに、貨物を安全・安心・確実に輸送するという役割と使命をしっかりと理解する必要があります。

ライフラインを守る

物流は、電気、ガス、水道などと同じく、ライフラインの一つです。

そのため、トラック運送業界は、地震などの自然災害が発生した緊急時には、国や地方自治体と連携して、緊急・救援輸送を優かつ迅速に行っています。

例えば、平成7年1月の「阪神・淡路大震災」では、緊急・救援に延べ4万台のトラックが出勤し、平成9年に日本海で沈没した「ナホトカ号」の重油流出事件では、重油回収用のドラム缶の輸送等で、延べ1千台のトラックが出勤し、平成16年の新潟地震の際にも、食料品をはじめ日用雑貨や医薬品等の緊急物資輸送のために、延べ915台が出勤しました。

このようにプロドライバーは、人々の生活に欠かすことのできないライフラインを守ることにも大きな力を発揮します。

近年では、あの3月に起こった東日本大震災時も、やはりトラックが活躍しました。

物流が万が一途切れてしまえば、災害時に限らず、たくさんの人が困ってしまいます。

とくに医療機器や食料品はその最もたるものです。

トラックは私たちの生命を繋いでいるのです。

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交通事故を起こさないという信念を持つ

貨物を安全・安心・確実に輸送し、ライフラインを守っていくためには、交通事故を起こさないということが第1条件となります。

公共の道路を使わせてもらっているという感謝の気持ちを常に忘れることなく、事故を起こしてはならないという強い信念のもとにハンドルを握る必要があります。

お互いに安全運転ができれば、道路をスムーズに進行できます。

環境に配慮する

トラック輸送は、日常生活や社会・経済活動に欠かせないものですが、その一方で、排出ガスによる大気汚染や地球温暖化などの環境問題も発生しています。

大気汚染防止や省エネルギーの観点に立ち、環境に配慮した運転や整備・点検を心がけていくことも、プロドライバーの重要な使命です。

そのためには、一人一人のドライバーが普段から「エコドライブ」を実践することが大切です。

エコドライブのポイント

  • おだやかな発進と加速
  • シフトアップは早めの一段上のギアが常識
  • 低速走行の励行
  • エンジンブレーキの多用
  • 経済速度の厳守
  • 予知運転による停止・発進(ストップアンドゴー)回数の抑制
  • 無駄な空ぶかしの抑制
  • 必要最低限のアイドリング

エコドライブの効果

「エコドライブ」は環境保全のために必要なだけでなく、交通事故の防止や運行経費の節減などさまざまな効果をもたらします。

お互いが気を付けることによって、心に余裕が生まれるため、事故が起こりにくくなります。

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交通ルールの遵守

交通安全は「信頼性の原則」で成り立っているといわれます。

信号が赤になれば相手は停止する、前車が左の合図を出せば前車は左折または左への進路変更をする、そういう信頼があるからこそ安全で円滑な走行が可能となるわけです。

この「信頼性の原則」の基礎にあるのが交通ルールであり、それを守ることは自分の安全を守ることでもあるのです。

交通ルールは、道路を安全・円滑に通行するための最小限の規則であり、ルールを守ることは、事故を起こさず安全な運転をするための基本です。

プロドライバーは交通ルールの内容を正確に理解し、率先してルールを守った運転をしなければなりません。

日常点検の励行

安全な運行を確保し確実な輸送を行うためには、車両が万全な状態にあることが基本的な条件となります。

そのためには運行前の日常点検は欠かせません。

日常的に点呼を行うことによって、安全運転に対して意識付けができます。

  • 乗務前後・途中の点呼

乗務の開始前と終了後には、ドライバーは対面による点呼を受け、報告事項について正確に点呼執行者に伝えるようにします。

また、乗務開始前及び乗務終了後の点呼のいずれもが対面できない場合は、乗務の途中で電話等による点呼(中間点呼)を受けなければなりません。

以上が、ドライバーの心得の基本の一部です。

安全にトラックを運転し、トラックドライバーとしてさらに活躍していきましょう。

引用参考 トラックドライバーの心構え